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ホーム2014年度お知らせ一覧 > 新年のご挨拶
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新年のご挨拶

写真:企業年金連合会理事長

謹んで新春のお慶びを申し上げます。


平素より会員の皆様におかれましては、企業年金連合会(以下、連合会)の事業運営につきまして、格別のご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」が施行され、厚生年金基金の皆様におかれましては、今後の制度運営の方向性についての検討などのご対応に大変なご労苦をされているものと思料いたします。

厚生年金基金の皆様が、それぞれの方向性に沿った取り組みを進めていく過程でさまざまな課題が生じていることを踏まえ、連合会としては、全基金へのアンケートや地方協議会の基金関係者との意見交換会を通じてご意見を伺ったうえで、昨年11月に要望書として取りまとめ、厚生労働省に提出いたしました。本年においても、相談窓口の充実も含め、基金の皆様方の取り組みが円滑に進むよう、できるかぎり支援させていただく所存です。

また、昨年は公的年金の財政検証が行われ、8通りの経済前提による将来見通しが示されました。労働市場参加が進み、経済再生がなされるケースにおいては、給付調整は進むものの所得代替率については50%が維持されることが示されましたが、一方で、「社会保障制度改革国民会議報告書」でも指摘があったように、基礎年金の給付調整が長期間にわたる見通しも示され、その水準の低下への懸念も合わせて示されたとみています。さらに、社会保障審議会年金部会において、「短期労働者への適用拡大」や「高齢期の就労と年金受給」、「年金額の改定」のあり方といった、今後の公的年金の姿について議論が重ねられてきたところです。

これらと並行して、社会保障審議会企業年金部会においては、今後の企業年金のあり方に関する議論が行われてきました。連合会としては、まず6月に行われた関係団体ヒアリングにおいて、今後検討すべき主な課題として、[1]中小企業の企業年金の存続・維持、[2]労使双方のニーズを踏まえた柔軟な制度設計、[3]雇用の流動化への対応の3点について指摘を行いました。

7月以降の企業年金部会においては、私自身がオブザーバーとして出席し、企業年金の現場を預かる皆様のご意見を踏まえ、厚生労働省より提示された論点に対して意見を申し上げてきました。その際には、連合会の政策委員会などを通じて会員の皆様のご意見の集約に努めてきたところであり、11月には、それらを意見書として取りまとめ、厚生労働省に提出いたしました。今後とも企業年金のあり方を巡る議論に会員の皆様の意見が反映されるように取り組んでまいりたいと思います。

昨年に行われたこれらの議論を踏まえると、今後は公的年金のスリム化が進むなかで、企業年金や個人年金といった自助努力を組み合わせることによって老後の所得を確保していくことが一層、重要となってくるものと考えます。

そのためには、中小企業における企業年金の維持を通じて、企業年金の実施率向上を図ることが欠かせません。連合会としては、共同運用事業や企業型DCにおける継続教育の共同実施などの新たに求められる役割について検討を進めていくほか、従来からの政策提言、研修、資産運用や事業運営に関するコンサルティングといった役割についても、しっかりと果たしてまいりたいと考えています。

また、中小企業における企業年金の維持だけでなく、中途退職をされた方について、ポータビリティ制度の活用により将来の年金給付に結び付けていただくことが実際には必要であり、通算企業年金のさらなる普及についても併せて取り組んでいくことが重要であると考えています。特に、昨年10月には、通算企業年金の予定利率などの設計を改め、より安全、安心、公平で持続可能性の高い仕組みとなるように見直しをいたしました。通算企業年金を通じた老後所得の確保を実現していくことも我々の使命の一つと捉え、その普及に向け邁進してまいります。

結びに、企業年金関係者の皆様のこの一年のご多幸を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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