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「メザニン」は英語で中二階の意味。そこから、リスクの度合いがハイリスク・ハイリターンとローリスク・ローリターンの中間に位置する、ミドルリスク・ミドルリターンをねらう投資形態をさす。たとえば、格付けが低く高利回りのハイ・イールド債や、返済順位が他の債券より低い無担保の貸出債権である劣後ローン、配当支払いや残余財産分配が普通株より優先される優先株などである。
ところで、ある投資案件について、"リスクの相対的に高い部分"(劣後部分)と"リスクの相対的に低い部分"(優先部分)とに分けたとき、優先部分を保有している投資家は、劣後部分と比較して優先的に元本や金利の返済を受けると同時に、一定金額までは対象投資案件に生じた損失の影響を受けない。劣後部分の保有者は、優先部分の元本や利息が支払われない限り元本や金利が支払われず、損失が生じた場合には元本や金利の支払が停止される。このように、意図的に優先/劣後部分を設けることによって、投資家のリスク許容度に見合った新たな投資対象として組成しなおすことができる。たとえば、CBO(Collateralized Bond Obligation :社債担保証券)などのように、様々なリスクリターンの債券をひとまとめにしたうえで、シニア債(優先債)・メザニン債・ジュニア債(劣後債)と3つの債券として組成しなおし、それぞれのリスク許容水準に見合った投資家に販売するということができる。優先部分(シニア債・優先債)は、信用力が高く、より安全な投資案件となり、劣後部分(ジュニア債・劣後債)は信用力が低いが、一般にリスクプレミアムが高く、メザニン部分は、優先部分と劣後部分の中間的なリスクを負担する部分であり、メザニン債のリスクリターンは、シニア債(優先債)とジュニア債(劣後債)の中間的な水準となる。